当建物の案内
~大正13年完成の洋建築「旧普川住宅」~

大正13年に建築された当建物は、当時流行していた和洋折衷の様式を取り入れ、外観は洋風、室内は床の間付き純和風というスタイルで完成しました。

切妻屋根と木組み、今では大変珍しいドイツ壁など、厳選された材料と信頼の技術で丁寧に作られた住宅は、大正11年から始まった建築も翌12年の関東大震災にて被災し、同13年に改めて一から建築し直した建物なのです。

秦野市内のみならず、関東の至る所で焼け野原になった当時の状況を考えると、資材集めに随分ご苦労があったと想像されます。

住宅前(現駐車場)には同時期、モルタルによるアール・デコ調の店舗が建てられておりました。当時の建築を知る上で大変貴重な看板建築でありましたが、今では残念ながら取り壊されており、写真で当時を偲ぶばかりです。

当建築物は、現存する歴史的価値ある数少ない建築物の一つとして、秦野市内の史跡名所ツアーなどにも組み込まれ、現在も市民の皆さまに愛され続けております。

この歴史的価値ある建物も、しばらくは主不在の時を経て、2013年夏に、外観は当時のまま残し、室内がリノベーションされました。

2015年4月に、雑貨とステンドグラスの店「Green Grain」としてオープンし、現在に至っております。

写真でみる「旧普川住宅」の特徴